第59回日本アレルギー学会秋季学術大会会長
秋田大学大学院医学系研究科
感染・免疫アレルギー・病態検査学
教授  茆原 順一
 
 このたび,第59 回日本アレルギー学会秋季学術大会会長を拝命致しましたことを大変光栄に存じます.歴史ある本学会を秋田に迎えるにあたり,今までの伝統ある本学会にふさわしい学術大会となるよう,教室一同鋭意準備を進めてまいりました.
 第59 回日本アレルギー学会秋季学術集会は秋田市の秋田キャッスルホテル,秋田ビューホテル,アトリオンの3 会場において平成21 年10 月29 日(木),30 日(金),31 日(土)に開催致します.11 月1 日(日)はアトリオンで市民公開講座をとり行います.学会テーマは,「アレルギー学・アレルギー診療のたゆまざる挑戦―Prevention, Care and Cure―」とさせて頂きました.多くのアレルギー疾患はコントロール可能となってきましたが,有病者の増加,QOL の保持は重要な問題であり,また人為的な治癒と予防がいまだ難しい疾患でもあります.このような背景の中,基礎と臨床が一体となって融合し,これまでのあゆみを踏みしめながら大きな問題に挑戦していく決意をテーマに込めたつもりです.
 アレルギー性炎症のメカニズムの解明において,IgE 抗体を発見した石坂先生ご夫妻をはじめとして,日本のアレルギー学会員をはじめとした日本人研究者の着実な基礎研究・臨床研究は世界的にも高いレベルを維持しており,世代や専門を超えた情報交換の場として本学会の果たすべき役割は今後もますます重要になってくると考えております.今回の学会では,そのような意味からも世界的にご活躍されている先生方を特別講演の演者として,本庶佑先生,谷口克先生,清水孝雄先生,成宮周先生,西川伸一先生,小安重夫先生,宮坂昌之先生,宮坂信之先生,清野宏先生の9 名の方にご講演をお願い致しております.外国よりの招請講演13 題,教育講演として23 題を国内外の各分野における第一人者にお願いしております.また,本学会のひとつのテーマである性差を含めた「生活環境習慣とのアレルギーを検証する」ことを目的とした,特別シンポジウム5 題のほか,シンポジウム6 題を設定いたしました.
 特にアレルギー診療の環境をどう育て,研修医や専門医に夢を与え続けられるか,学会としてもこれまで以上に真摯に考えなくてはなりません.今回は臨床検査技師の学会でもあります東北医学検査学会が31 日に併行して行われ,東北医学検査学会や医師会と連携し,医師以外のメディカルスタッフや専門外の方々にも広く参加して頂けるようにいたしました.臨床・研究のエキスパートによるワークショップ13 テーマ(このうち一つは学術大会委員会の企画として行われます),臨床および研究の実地の技能・技術を修得し,深めるためのプラクティカルセミナー4 題,また新しく改訂されるガイドライン企画も設定されております.より国際的な連携を進めるためにも,日本アレルギー学会国際交流委員会を中心に日韓合同シンポジウムが同時に企画されています.また,アレルギーのメカニズム,特に好酸球・炎症細胞に焦点をあてたInternational symposium も企画し,大変に充実したプログラムになったと考えております.企業からの多大なご協力により,教育セミナー,イブニングシンポジウム・セミナーも開催されます.
 今回は,一般演題の発表は42 のミニシンポジウム形式とし,全ての方に口頭発表とポスターディスカッションの機会があります.アレルギー・免疫疾患の領域は,内科,皮膚科,耳鼻科,眼科,小児科をはじめとして,多くの診療科にまたがっており,それに基礎医学の進歩がシンフォニーを形成しております.基礎医学・各診療科の融合をはかるべく,口演会場のみならずポスター会場で活発な議論と交流がなされることを期待しております.何とぞ皆様のご協力のほどお願い申し上げます.
 学会開催時,秋田市ではアレルギー学会の開催にあわせてのはからいで,秋田市制120 周年記念農林商工フェア「ジョヤサ’09」などの大きなイベントが企画されておりますし,丁度紅葉が美しい時期です.お時間がありましたら少し足を伸ばして,秋田の風土,自然のすばらしさを感じて頂けたら幸いです.